中国就労ビザ(Zビザ)取得への長き道のり(とある日本語教師の一例)

2021年4月20日火曜日

04中国の大学

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2019年の9月から中国の大学で日本語教師をしているきいろいぴよです。

私は中国の大学で日本語教師として働くことが決まったあと、中国渡航のために中国就労ビザ(Zビザ)を取得しました。
中国の仲介業者とやり取りしながら取得したのですが、それには結構な時間と労力・お金を費やしました。
後続のためにここに大まかな流れと注意点を記しておこうと思います。

「中国での就職が決まったけれど、就労ビザの取り方がわからない。」

といった方への記事となります。
長文となりますがよろしくお願いします。

私が中国の仲介業者から就労ビザ(Zビザ)取得のために準備するように言われたのは以下の目次のA~Hの8点です。

以下順に説明します。

中国就労ビザ(Zビザ)取得への長き道のり(とある日本語教師の一例)

A. パスポートのコピー

パスポートの顔写真のページをスキャンして送るだけです。

B. 履歴書

応募時に使用した日本語版の履歴書を使用しました。

C. パスポートサイズの写真

履歴書に貼り付けていた写真の元データを仲介業者に送付しました。
仲介業者が勝手に好きなサイズに加工して使用する予定です。

D. 中国大使館認証済み卒業証明書

(必要期間目安:1週間  費用:約5,000円)
準備に手間取りました。
正しい手順は

1.大学にて卒業証明書を取得。

(私の場合は和文で学士等の記載の指定無しでした。要確認)
2.外務省にて公印確認。(大阪の場合大阪城の近くにある合同庁舎4号館にて手続き)
3.中国大使館にて認証。(大阪の場合、大阪府ビザ申請センター)

です。
私は公立の大学が出した卒業証明書が公文書なのか私文書なのかを調べる過程で公証役場というところならば公文書だろうが私文書だろうがどちらでも認証してもらえると勘違いし、公証役場に持って行ったところ、公証役場は公証役場で類似の手続きの書類作成と勘違いをし、誤った書類を作成してしましました。(5,500円かかりましたが後に返金してもらえました。)
結論を言うと公印認証については国立・公立・私立に関わらず、大学が出した卒業証明書は公文書として扱うので外務省で公印確認の手続きをするということでした。
ちなみに、外務省の公印確認は即日交付はできず翌日発行でした。
大阪分室(大阪の外務省)では郵送も受け付けていました。
大阪府ビザ申請センターでの認証は4営業日かかりました。(別料金を払えば早くもできます。)
認証済みの書類の受け取りは再度大阪府ビザ申請センターへ行く必要があります。
手数料の支払いも受け取り時に行います。

E. 中国大使館認証済み無犯罪証明書

(必要期間目安:3週間  費用:約5,000円)
大阪の場合、無犯罪証明書は大阪府警本部でのみ取得可能でした。
地元の警察署では対応してもらえません。
無犯罪証明書の発行には指紋の採取が必要ということで、コピー機みたいな機械で指紋を読み取られました。
申請に必要なものの中に「使用目的等確認書類」というものがありました。
私の場合は就職予定先の大学に「この方はいついつから当校で働く予定であり、中国で就労ビザを取得するのに無犯罪証明書が必要だから発行してください。」といった内容の公式文書を作成してもらう必要がありました。
書類は画像データをコピーした物でも対応してくれました。(運が良かっただけかもしれません。)
無犯罪証明書の手数料は無料でしたが、発行するまでに2週間程度かかりました。
郵送受取はできず本人手渡しが原則です。
無犯罪証明書は開封無効の封筒に入っています。
中国大使館で認証を受ける必要があるのですが、その前に外務省で公印確認をしてもらう必要があります。
外務省の公印確認は即日交付はできず翌日発行でした。
大阪分室(大阪の外務省)では郵送も受け付けていました。
外務省で公印認証してもらった書類も開封無効の封筒に入っているので開封せずそのまま中国大使館(大阪の場合、大阪府ビザ申請センター)へ持って行き認証手続きを行います。
認証済みの無犯罪証明書も開封無効の封筒に入った状態で渡されました。
大阪府警本部で申請&受取(2週間後)

外務省で公印確認(後日受取)

中国大使館(大阪の場合、大阪府ビザ申請センター)で認証申請&受取(4営業日後)
です。

F. 職歴証明書

中国の仲介業者からは最初「会社のハンコが押された推薦状」が欲しいと言われたので、そんなもん準備できるかっ!!と思ったのですが、問い詰めると必要なものは「職務経歴書」でした。
関連業種で2年以上働いたことがわかる書類(要会社のハンコ)であればよく、私の場合は以前青年海外協力隊で日本語教師として派遣されるときに派遣証明書というものが発行されていたのでそれを使用しました。
以前勤めていた会社に電話で依頼すれば作成してもらえると思います。

G. 外国人体格検査表(所定の健康診断書)

(必要期間目安:2週間  費用:約30,000円)
情報が少なく苦労しました。
中国の仲介業者はあたかもどこの病院でも対応しているかのように言うのですが、求められている外国人体格検査表(中国の就労ビザ取得のための健康診断)に対応している病院は大阪では2か所(大阪市立十三市民病院と大阪市立豊中病院)しかみつけられませんでした。
国立病院なら受け付けているという情報もあったのですが、大阪と神戸の二か所の国立病院に電話したところ以前は行っていたが今は行っていないという回答でした。
(もしかしたら所定の項目全てを検査できればどこの病院でも良いのかもしれませんが私は心配性なのでお勧めしません。通常業務として中国の外国人体格検査表を取り扱った実績のある病院がなにかと安心だと思います。)
東京にお住まいの方は「日中友好医院(渋谷区代々木)」が一番確実だと思います。
私が行った病院は受診してから結果が出るのに一週間かかりました。
検査項目の中にHIVや梅毒の性病検査もあって驚きました。
外国人体格検査表に貼る写真のサイズが特殊で50mm×35mmでした。
持ち合わせがなかったので、ファミリーマートのピクチャンコンビニ証明写真というサービスを利用して準備しました。
サイズをミリ単位で指定できて便利でした。
お値段2枚で200円でした。

H. ビザ申請の場所と名前

一悶着ありました。
私は、前出の「大阪府ビザ申請センター」でビザ申請をしようと思っていたので、「大阪府ビザ申請センター」で申請していたのですが、しばらくたって中国の仲介業者から、日本にある中国大使館か新潟総領事館、札幌総領事館、福岡総領事館の4つの中から1つ選んで下さいという依頼がありました。
中国の仲介業者が大使館と領事館を区別してるのかどうかわかりませんが、中国の大使館は日本には東京にしかないので仲介業者の言うとおりにするとなると大阪に住んでいる私はビザ申請のためだけに福岡・東京・新潟・札幌のいずれかへ行かなければならないことになります。
数日後の受け取りとなるだろうから数日滞在しなければなりません。
再確認を求めたところ「大阪府ビザ申請センター」で大丈夫ですという返事が来ました。

I. まとめ

書類一式の画像データを仲介業者に送ると、中国側でビザ申請に必要な書類を取得するための申請を行ってくれます。
このタイミングで書類に不備があった場合は申請が通りません。
私の場合は卒業証明書の不備がここで発覚しました。
申請が無事通れば晴れてビザ申請ができるようになるのだと思っていたら、仲介業者より今度は「中国大使館認証済み卒業証明書」「中国大使館認証済み無犯罪証明書」「職歴証明書」「外国人体格検査表」の4つのオリジナルを中国に送るよう指示されました。
ネット上のやり取りだけで手続きが完了すると思いきや、現物を郵送で送る必要があるようです。
郵便局のEMSで送りました。
その後、中国に書類が到着した3日後にビザ申請のための書類=招聘状がメールで送られてきました。
それをプリントアウトして「大阪府ビザ申請センター」でビザ申請をすると、4営業日後に晴れて就労ビザ(Zビザ)発給となりました。
私は中国就労ビザ(Zビザ)を取得するのに、なんやかんやで2カ月程かかりました。
本当に長い道のりなのですが、あせらずあわてずあきらめず、地道にこつこつ手続きを進めていきましょう!!
ここまで読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
この記事が中国渡航手続きの一助となれば幸いです。
それではまたの機会に

きいろいぴよ




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はじめまして きいろいぴよです。 2019年9月より中国の常州という地方都市の大学で日本語教師をしています。 今まで働いてきた国は タイ(青年海外協力隊・日本語教育・ムクダハーン県)・マレーシア(日本語学校・クアラルンプール)・キリバス(青年海外協力隊・職業訓練校・タラワ)・フィリピン(日本企業・技能実習生への日本語教育のマネジメント・カランバ)・中国(現地採用・大学勤務・常州)です。こちらのブログでは主に 中国の地方都市での暮らしと大学での日本語教育について情報発信していこうと思っております。これから中国の地方都市で働く予定の方や今現在中国で働いている方へ有意義な情報を発信していけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 2021.6.13 きいろいぴよ

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