中国に来る前に心配していたことと現実~中国の江蘇省常州市の場合~

2021年4月26日月曜日

03中国での生活

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紅梅公園 常州

みなさんこんにちは。現在、中国の大学で日本語教師をしているきいろいぴよです。中国の大学勤務は2019年の9月からなので、現在2年目です。(2021年5月現在)。今回は「中国に来る前に心配していたことと現実。」について書きたいと思います。よろしくお願いいたします。

「中国に来る前に心配していたことと現実。」

私が働いている大学は、中国の常州という地方都市にあります。地方都市と聞いてこじんまりな感じの街なのかなと思っていましたが、実際は日本の大阪・名古屋レベルの都会でした。そんな常州に赴任する前に私が心配していたことと現実について書き綴っていきたいと思います。

食の安全

私が中国に来る前の日本では、中国の食べ物は危ない、土壌が汚染されている、遺伝子組み換え作物だがら危険、農薬まみれで危険、水が汚染されているから作物も危険、大気が汚染されているから葉物野菜は特に危険、などの情報であふれていました。とても不安になり、憂鬱な気分のまま中国に来ましたが、実際はそのどれもが杞憂に終わったと思っております。

私が地元のスーパーの食品売り場へ行って感じたのは、野菜や果物がきれいだということです。芽が生えているジャガイモや、しおれている白菜なんかが陳列されていることはほぼありませんでした(個人のお店では時々みかけましたが・・)。ローカルの市場をのぞいてみても、肉屋の近くに行っても、魚屋の近くに行っても、変なにおいが漂っているということもなく、また、陳列されている商品にハエがたかっているということもなく、とても衛生的な環境で営業されているなと感じました。

とりあえず最初は白菜とネギととり肉を買って鍋にして食べたのですが、おいしかったです。ネギなんてでっかいネギが1本20円とかで売られているんですけど、甘みがあって、日本で普段食べているネギよりもおいしいかったくらいです。とり肉もしっかりと触感も味もあっていいとり肉でした。日本のコンビニで売ってる例のアレみたいに、不自然に柔らかくて、どこからともなく油が垂れてくるような肉ではありませんでした。果物も、黄桃、なし、りんご、バナナ、ぶどう、メロン、スイカと食べてみましたが、全部おいしかったです。しかも安いです。

中国で中国の食べ物をあれやこれやと生だったり、煮たり焼いたりして食べましたが、お腹が痛くなったことはほとんどありません。お腹が痛くなったのは、食べすぎだったり、お腹が冷えたりしたのが原因の時が多いと思います。

私は中国の食べ物は心配していたような危険な食べ物ではないと思っています。何より、おいしい野菜や果物・お肉が多いです。土壌が汚染されていたり痩せていたり、水が汚染されていたりしているような環境で育った農作物がおいしいとは思えないので、食べ物がおいしいということは、つまりは良い土や水で育った農作物ではないのかなと私は思うのです。


羊肉串 刀削麺


生活水準と治安

私が勤務している大学は北京や上海、深センのような大都市ではなく、中国の地方都市ということだったので、交通の便や、電気・水道・ガスの普及と安定具合、生活必需品の調達、飲食店や娯楽施設の充実度など、生活面での不安がいろいろありました。実際にこちらに来てみると以下の通り、大変住み心地の良いところで満足しております。


1.交通の便

とても交通の便が良いところに住ませてもらっています。居住区の近くにバス停が複数あり、東西南北どちら方面にも行きやすいです。そしてバスの運賃はだいたい1元(約17円)ととても安いので、ほぼ無料で移動できます。

また、バスでは行きにくいところも、タクシーを使えばどこでも自由に行くことができます。タクシーは滴々というアプリを使って配車してもらいます。アプリで乗車したい場所と目的地を入力すれば、目的地までの値段と時間、手配できるタクシーの情報が出てくるのでその中から好みのタクシーを選びます。選ぶとタクシーの特徴とナンバープレートの番号が送られてくるので、それを頼りにタクシーを待ちます。タクシーに乗ったら、タクシーの運転手はもう目的地を知っているので、目的地に向かって走ってくれます。目的地に着いたらタクシーを降りるだけです。料金の支払いはアプリで行われますから、現金の受け渡しもありませんし、クレジットカードの読み込みとかもありません。遠回りされたり、ぼったくられたりすることもなく非常に安心安全で便利です。

更に、2019年の10月ごろには地下鉄が開通しました。私の居住区から最寄り駅までは徒歩1分です。地下鉄を使えば、新幹線の駅や市内の動物園などの最寄り駅まで数元で移動することができます。新幹線に乗れば上海や南京などの大都市に1時間くらいで行くことができます。

よって、交通の便に関しては何も文句はありません。



2.飲食店や娯楽施設の充実度

中国の地方都市ということで心配していましたが、何の心配もありませんでした。飲食店は居住区の近くにこれでもかというほどあります。ショッピングモールも徒歩圏内にありますし、温泉施設や遊園地も徒歩圏内です。映画館もたくさんありますし、日本料理屋が10~20軒ほど立ち並ぶ通りまでありました。十分すぎるほどの充実っぷりです。

更に言えば、中国には淘宝(タオバオ)という日本でいうところのアマゾンのようなオンラインショッピングモールがありますので、中国全土のお店からなんでも商品を配達してもらうことができます。日本の調味料やレトルト食品、インスタントコーヒーや洗剤・シャンプー・歯ブラシとなんでも揃いますから、仮にちょっと住宅地周辺がひっそりとしていても、物が買えなくて日常生活に困ることはないと思います。


図書館 常州


3.治安

私が住んでいる地域の治安は大変良いと感じています。夜中に外を出歩いても明るいですし、身の危険を感じるような野犬やよっぱらい、若者集団などは見当たりません。常州は意外と都会ですが、私の家の近くには人がごちゃごちゃ密集するようなところはあまりありませんので、ひったくりなどの被害にあうこともありません。中国は現在、現金を持ち歩いている人はほとんどいないので、ひったくり自体がもう過去の犯罪になっているのかもしれません。

住んでいる物件はセキュリティがしっかりしていて、24時間体制で守衛が出入り口の開け閉めを管理していますし、防犯カメラもあちこち設置されています。私の部屋までたどり着くには、守衛をやり過ごし、防犯カメラに映りながら棟のドアのオートロックを突破したあと、私の部屋のドアの鍵を解除する必要があります。

こちらに来る前は無条件で恐れていた公安の人たちも、実際接してみると非常に紳士的で親切です。高圧的な対応をされたことは今のところありません。

大気汚染(PM2.5)

今はコロナであまり報じられることのないPM2.5ですが、2019年あたりは中国のPM2.5は大変酷いと日本では報じられていました。私も心配で、日本からPM2.5対応のマスクを3箱(50枚入り×3)を中国に持ち込みました。

実際中国に来てみると、私が中国へ来たのは2019年の9月でしたが、その頃は大気の汚染は気になるレベルではありませんでした。月に2~3日、ちょっともやってるなと思う日があるくらいでした。走っている車やバイクも電動化されているものが多く走っており、排気ガスによる健康被害も心配することはないと感じました。私が住んでいる常州は上海の近くで、中国の北の方ではないというのもあったかもしれません。どちらかというと北部の方がPM2.5の大気汚染がひどいイメージです。

マレーシアのクアラルンプールに住んでいたころは、車の排気ガスによる大気汚染がひどかったみたいで、ひどいときは鼻をかむと鼻水が灰色になってしまっていましたが、ここ中国ではそんなことは全くありません。

しかしながら冬になると状況は一変しました。どうやらPM2.5は夏よりも冬のほうが深刻みたいです。私の住んでいるところでも、12月になると視界が悪くなる日が多くなりました。空気がきれいなときは私の部屋から見える大きなビルも、うっすらと輪郭が見える程度にまで視界が悪くなる日が多くなりました。

そんな時は、部屋の中では空気洗浄機を作動させ、外出を控えるしか対応のしようがありません。外の視界が悪いと外出する気にもなれません。やむを得ない理由で外出するときは、日本から持ってきていたPM2.5対応のマスクをして外出していました。

おわりに

いかかでしたでしょうか。私が中国に来る前に心配していた食の安全、生活水準と治安、大気汚染(PM2.5)のうち、心配なのは冬の大気汚染(PM2.5)ぐらいで、あとは日本で心配していたような状況ではありませでした。日本よりも便利で快適な生活をここ中国で送ることができています。

このブログではそんな住みよい街=常州での私の日本語教師としての活動や、中国生活に関する情報を発信していきたいと考えております。

みなさんどうぞよろしくお願いいたします。

 

それではまたの機会に

さようなら~~🐣



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はじめまして きいろいぴよです。 2019年9月より中国の常州という地方都市の大学で日本語教師をしています。 今まで働いてきた国は タイ(青年海外協力隊・日本語教育・ムクダハーン県)・マレーシア(日本語学校・クアラルンプール)・キリバス(青年海外協力隊・職業訓練校・タラワ)・フィリピン(日本企業・技能実習生への日本語教育のマネジメント・カランバ)・中国(現地採用・大学勤務・常州)です。こちらのブログでは主に 中国の地方都市での暮らしと大学での日本語教育について情報発信していこうと思っております。これから中国の地方都市で働く予定の方や今現在中国で働いている方へ有意義な情報を発信していけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 2021.6.13 きいろいぴよ

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